あばばばスーパーアリーナからのお知らせ

あばばばスーパーアリーナからのお知らせ欄です

雪と土が混ざっている景色が嫌い。

寒い地方出身の人が寒さに強いのは暖かい上着を持っているからであって、決して寒さに強い身体を持っているわけではない…と思う。

 
そうでなきゃあばばばは今毛布にくるまってない。
 
 
10年前くらいのお話。
冬に体育の授業でスキーをする小学校の校庭には99割の確率で「スキー山」なるものが存在します。
「『体育の授業』で『スキー』…??」って思われた方のためにまずはそこから説明するよ。
雪国出身の15人くらいの人に聞いてその全員が一致したので多分どの学校も次のような授業が行われると思います。
まず2週間くらいの期間をかけて校庭で進む、止まる、曲がるなどの基礎を学びます。
そして最後に授業のまとめとして近くのスキー場に行き、一日滑って滑って滑りまくる「スキー教室」なる行事を行う、といった感じです。
 
このスキーの授業、まあまあ闇。
1.生徒の成績=親がスキーをするかどうか
学校なので、体育なので、成績をつけなければなりません。
その成績をどうつけるかっていうともちろんスキーの技術の巧拙を基準にします。
でも、考えてみてほしい。
スキーは普段やることのない、言ってしまえば未知のスポーツ。運動神経がいい人でもあの特殊な体重移動に慣れるにはそこそこの時間が必要です。
だから2週間かそこら校庭でスキーをしたところで上手くなるわけないんです。
親がスキー場に連れてってくれないと子供は上達するわけないんです。
スイミングスクールに通っている子供以外みんな下手くそなプールの授業と同じです。
 
2.スキー教室の引率は親
スキー教室は1グループ生徒4〜6人と親1人の構成で動きます。
ただでさえ元気な小学生、それを複数人も世話をするのはま〜あ大変。
それも親は知らない子の面倒をみないといけない可能性があり、加えてスキー中は帽子とゴーグルを着用するため顔が見えない。ウェアの色は覚えてても顔はわかんない、みたいな事例ばかりです。
お父さんお母さんが平日に休みを取って子供たちのお世話をするのは多分大変だよ。
 
3.グループ間の格差
生徒たちはどれくらいスキーができるかでグループ分けされます。高学年の上位グループとなるとそこらの一般人よりぶっちぎりでうまい人ばかりです。板とか靴がいいものを使っている人もちらほら。
しかし下位グループの人たちだと6年やっても初心者コースを滑るのもやっと、みたいな人もいます。
これはもう仕方ない、社会が悪い。
 
などなど…普段やらないスポーツが故の問題がいろいろあるカリキュラムです。非降雪地域からの転校生は大体スキーができないので冬は憂鬱だったって話も聞きました。
 
で、スキー山とはなんだって話ですよね。
平らな校庭で練習してたってスキーはうまくなりません。坂を滑らないといけない。そのために校庭に作られたものこそがスキー山です。山、と言っても5mくらいのこんもりした丘です。下りきるまでに2回曲がるのがやっとというくらいの距離しか滑れません。
 
冬の時期は休み時間にこのスキー山でそり遊びをしたりしました。
そりとなるとまあまあの時間(7秒くらい)は滑り続けられるので雪の積もった時期は小学生に大人気スポットです。
しかしさすが小学生、ただ座って滑るだけでは飽きてしまうのでさらなる刺激を求めます。
スノボのように立って乗るもの、スケルトンの選手さながらうつ伏せの体勢で乗るものも現れ始めるのです。
ケルトンタイプの人間はまだいいんですけど、スノボタイプはバランスを崩すと普通に危ない、今思えばよくもまああんなことができたなと自分でも感心します。
 
大きくなった現在は靴が濡れたりするためうんぽこレベルで雪が嫌いなあばばばですが、小学生の頃を振り返ってみると案外悪いものでもないのかなと思ったり。
 
や、でもやっぱり無理だ、嫌いです。早く春になって。